2行に表した宗教感 by橋爪 大三郎

人間は、自分が死ぬと知って生きている。それが人間の誇り!

そこで、どう死ぬか←どう生きるか

著『死の講義』

 

「常識のある合理主義者が、信仰をもつ」とは

ここまでみてきた宗教を、2行にまとめてみましょう。常識のある合理主義者が、

信仰をもつとは、つぎのように考えることです。

一神教   神が、世界を創造し、人間を造った

       この世界のすべてのことは、神の意思により起こる  

キリスト教  神が、世界を創造し、人間を造った

        イエス・キリストは、人間を愛し、人間を救う 

○汎神論    この世界の至るところに、神が存在する

        人間は、この神聖な世界と調和して生きるべきである 

神道     世界は神々のおかげで、このように成り立っている

        人間は神々に感謝し努力もして、平和に暮らすべきである 

○インドの宗教 世界は因果の法則によって、このように運行している

        この因果の法則を覚ることには、最高の価値がある 

○浄土宗    阿弥陀仏衆生を救おうと、パワーを送っている

        念仏を唱えれば、阿弥陀仏の極楽浄土に往生できる 

禅宗     座禅して瞑想すれば、この世界の真理を認識できる

        それは、かつてゴータマが覚った真理と同等である 

法華宗    法華経の行者は、久遠実成仏に導かれて菩薩行をする

        この重要な教えは、法華経だけに書いてある

2行なので、わかりやすい。2行なので、覚えやすい。